塩味ビッテンさん
レビュアー:
▼
素人青年が相場師として成長する物語なので、経済用語も容易です。経済小説ではとかく銀行は悪者にされますが、本書でも銀行の暗黒面が描かれていてちょっと痛快。でも実際の金に対する考え方が気に入らないなぁ。 
 主人公の青年が相場師に出会い、株式市場の波の中に身を投じて成長していくというストーリから想像するには、なんだか 金金金金といやらしい印象を受けますが、そこは「池袋西口公園」の石田衣良。そういえば「娼年」も主人公の青年がやり手ババアに出会い、男娼の波の中に身を投じて成長していくというストーリでしたが、なんだかセックスセックスセックスセックスといやらしくはならず、比較的軽く明るくまとめてありました。石田の作風なんでしょうね。
大学を卒業したものの、プータロー生活をしていた青年・白戸則道は、「相場の魔術師」と呼ばれる株のディーラー・小塚に出会い、彼のアシスタントとして働くようになります。こうして株式のイロハを学んで、次第に相場勘を身につけてきた白戸です。小塚の目的は人生最後の大ばくち、大手銀行「まつば銀行」へ、相場で復讐することだったのです。
主人公が素人に設定されているので、経済用語も容易です。経済小説ではとかく銀行は悪者にされますが、本書でも銀行の暗黒面がいろいろと描かれています。
小塚老人のセリフ
大学を卒業したものの、プータロー生活をしていた青年・白戸則道は、「相場の魔術師」と呼ばれる株のディーラー・小塚に出会い、彼のアシスタントとして働くようになります。こうして株式のイロハを学んで、次第に相場勘を身につけてきた白戸です。小塚の目的は人生最後の大ばくち、大手銀行「まつば銀行」へ、相場で復讐することだったのです。
主人公が素人に設定されているので、経済用語も容易です。経済小説ではとかく銀行は悪者にされますが、本書でも銀行の暗黒面がいろいろと描かれています。
小塚老人のセリフ
「日本人は汗水かいて働いて稼いだお金が美徳として扱われやすい。金で金を生むのは、汗をかかない最低の仕事だと見なしているふしがある」。塩味のような爺は「そりゃそうだ。一生懸命働いて金稼げ!!」と言いたいところですが、昨今は変わってきてるのかしら?
お気に入り度:







掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
「本を褒めるときは大きな声で、貶すときはもっと大きな声で!!」を金科玉条とした塩味レビューがモットーでございます。
この書評へのコメント
 - コメントするには、ログインしてください。 
書評一覧を取得中。。。
- 出版社:文藝春秋
- ページ数:301
- ISBN:9784167174071
- 発売日:2003年09月01日
- 価格:500円
- Amazonで買う
- カーリルで図書館の蔵書を調べる
- あなた
- この書籍の平均
- この書評
※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。






















